おん祭の中心的祭典で、染御供と呼ばれる美しく飾り立てた神饌等が捧げられ、天下泰平・五穀豊穣・万民和楽を祈ります。
御旅所祭の始まりは猿楽座の金春太夫による埒開けの儀です。物事が順調に運ぶ運ばないことを「埒が明く、明かない」というのはこの埒開けの儀が語源であると、日本最古のことわざ辞典「諺草」に記載されています。
宮司や日使の奉幣、祝詞奏上、行列に加わった各座等の代表の拝礼の後は各種芸能が奉納されます。平安時代より伝わる社伝神楽、おん祭のみ童児が舞う東遊、起源は諸説あるがおん祭創始の頃から奉納されている田楽、日本最古の舞である細男、現在の能の起源である猿楽、大和の風俗舞である和舞、そして奉納される曲数が日本最多の11曲にもなる舞楽が23時頃まで続きます。
これら芸能は芝舞台の上で奉納され、芝の上にて拝観することから、芝居という言葉はおん祭より生じたと伝わります。
場所:お旅所 芝舞台