年中行事
Annual Events

12月の年中行事一覧

12月15日〜18日 春日若宮おん祭

保延2年(1136年)に、関白藤原忠通が五穀豊穣、国民安寧を祈願し、大和一国をあげて執行したのが始まりで、900年近くの伝統があり国の重要無形民俗文化財に指定されています。

12月15日

17時

 大宿所祭(おおしゅくしょさい)

おん祭の無事執行を祈願します。大宿所前庭にて御湯立や懸物が見られます。大宿所とは、昔、おん祭に参勤する大和士(奈良の各地域を支配する武士)がお祭に先立ってここに泊まりこみ、精進潔斎をした場所です。その際、当日の行列に必要な装束や武具等を飾り、若宮様への奉賽として各自持参した鳥、獣、魚等を前庭に飾り立てるのが懸物です。
御湯立…14時半、16時半、18時
場所:市内餅飯殿町の大宿所
装束・武具
御湯立

12月16日

16時

宵宮祭(よいみやさい)
御本社(大宮)に続き若宮拝舎で行われます。御戸開の神饌を奉り、神楽殿では社伝の御巫神楽が奉納され、おん祭の無事執行を祈ります。
場所:若宮拝舎

12月17日

0時

 遷幸の儀 (せんこうのぎ)
※拝観場所に制限あり・撮影・燈火厳禁

二基の大松明を先導に、宮司の奉持する御神霊を、数十名の神職が榊を手に人垣でこれを囲み、口に警蹕けいひつを唱え一団となって進みます。
これは日本最古の神遷しのかたちが唯一伝えられるもので、平安時代までの伊勢の神宮での御遷宮のかたちと同様とされます。
伶人が道楽みちがくを奏しながらこれに続き、表参道を1キロ余り西のお旅所まで神様をお遷し申し上げます。
約50分を要する神幸で、若宮様が御本殿より里に近いお旅所へ御旅行されることを意味します。
場所:若宮からお旅所までの参道

12月17日

1時

 暁祭 (あかつきさい)

旅先の風情が感じられる造りのお旅所御仮殿に若宮様が入御じゅぎょの後、御殿の中央の瓜燈籠に火を灯し、海川山野の品々が献じられ、社伝神楽が奏せられます。
場所:お旅所

12月17日

12時

 お渡り式 (おわたりしき)

平安時代の煌びやかな風俗を満載し、その200年後より武士団が加わる伝統行列で、奉仕者約1,000人、騎馬約50頭の大行列がお旅所まで練り歩きます。途中、興福寺南大門前石段に並ぶ衆徒(僧兵)の前で交名きょうみょうの儀が、次に一之鳥居を入った影向の松の下(能舞台の鏡板の起源)で松之下式と呼ばれる儀礼的所作や芸能奉納が行われます。また、参道では三双(2騎ずつ3回)の競馬や稚児による流鏑馬が行われます。

場所:県庁前広場→近鉄奈良駅前→JR奈良駅前→三条通→お旅所まで

12月17日

14時半

 御旅所祭 (おたびしょさい)

おん祭の中心的祭典で、染御供そめごくと呼ばれる美しく飾り立てた神饌等が捧げられ、天下泰平・五穀豊穣・万民和楽を祈ります。
御旅所祭の始まりは猿楽座の金春太夫による埒開うちあけの儀です。物事が順調に運ぶ運ばないことを「埒が明く、明かない」というのはこの埒開けの儀が語源であると、日本最古のことわざ辞典「諺草ことわざぐさ」に記載されています。
宮司や日使ひのつかいの奉幣、祝詞奏上、行列に加わった各座等の代表の拝礼の後は各種芸能が奉納されます。平安時代より伝わる社伝神楽、おん祭のみ童児が舞う東遊、起源は諸説あるがおん祭創始の頃から奉納されている田楽、日本最古の舞である細男、現在の能の起源である猿楽、大和の風俗舞である和舞、そして奉納される曲数が日本最多の11曲にもなる舞楽が23時頃まで続きます。
これら芸能は芝舞台の上で奉納され、芝の上にて拝観することから、芝居という言葉はおん祭より生じたと伝わります。

場所:お旅所 芝舞台
撮影:桑原英文

12月17日

23時

 還幸の儀(かんこうのぎ)
 ※拝観場所に制限あり・撮影・燈火厳禁

遷幸の儀と同様にお旅所から若宮御本殿まで神様をお遷し申し上げます。
場所:お旅所から若宮までの参道

12月18日

13時

 奉納相撲(ほうのうずもう)

古くは神事として行われていた相撲ですが、現在は奈良県相撲連盟、奈良市体育協会、奈良市相撲協会の協力のもと執行されます。

場所:お旅所南側特設土俵

12月18日

14時

 後宴能(ごえんのう)

お旅所の芝舞台で御仮殿を背に能2番、狂言1番が演じられます。 これはおん祭無事執行の感謝と、奉仕者の慰労を兼ねて行われてきたものです。

場所:お旅所

12月28日

10時

 御煤払式(おすすはらいしき)※拝観不可

新年を迎えるにあたり、御殿に降り積もる一年間の煤を払い清めます。

12月31日

15時

 年越大祓式(としこしのおおはらえしき)

知らず知らずのうちに身についた罪や一年間の穢れを祓い去り、新年を清らかな心身で迎えるための神事です。

 

場所:祓戸神社前

撮影:桑原英文